100分de名著「方丈記」感想

方丈記鴨長明

  • 方丈記(1212)

    • 鴨長明によって書かれた随筆
    • 三大随筆(枕草子徒然草方丈記)のひとつ
    • 様々な災厄、自分の住んでいる小さな庵、自給自足の生活の様子について記載している
  • 鴨長明(1155-1216)

    • 下鴨神社禰宜の息子として生まれる(上流階級)
    • しかし18才のころ後ろ盾である父が死に、思うような地位は手に入らなかった
    • 和歌と琵琶の名手
    • 新古今和歌集」の寄人に選ばれ、その功績で上皇から神社の要職を与えられそうになるが、他の反対があって結局得られない。代わりに他の地位を上皇は与えてくれたが、思ったものではなかったので辞退する
    • 源実朝の和歌の師匠になれそうだったが、結局なれず
    • 小さな庵(一丈(約3メートル)四方)に住み、方丈記を記す

感想メモ

  • 方丈記」、日本史の授業で冒頭の一節だけは覚えているけれど、何を書いたものなのかは全然知らなかった。難しそうで興味もわかなかった
  • 地元の京都の地名が出てきて、あそこかとなる。
  • いまとむかしだと、災害の感じ方も随分違うだろうなとおもう。が、人間の力ではどうしようもできないということは同じか。
  • 鴨長明の人生がおもしろい。けっこう問題のありそうな人だ。生まれもよかったのに、落ちぶれたのがわかるような気がする。売れない芸術家のような人生。
  • 最初から悟っていて、自給自足の生活を送っているような人ではなくて、頑張って出世しようとしたけどダメで、結果として都から離れて自給自足の生活をしているというのが、おもしろいなと思った。ちょっと負け惜しみ感もあるが、それとも本当にこっちのほうが幸せだと思っていたのかどうか。鴨長明の人間臭さが垣間見えるような感じがする。
  • スローライフミニマリスト、災害、自分史、現代でもいかようにも解釈して使えるのがすごい。僕はただただ鴨長明という人物が面白いと思ったので、鴨長明の自分史として読みたいなぁと思った。